方法、手法

溺れた人を助けに行って死ぬってどういうことなのか?

溺れた人を助けに行って死ぬってどういうことなのか?

毎年溺れている人を救助した人がお亡くなりになっています。
私は、自分が2度溺れている人を救助した経験があるので、どういうことなのかなんとなく理解できます。
その時に冷静に判断できる人間は少ないです。
私も普段はとても冷静ですが、そんな私でもちゃんとした判断が出来ていませんでした。
私の経験を読んでもらって疑似体験していただければ、今後の参考になるかもしれません。

過去の経験

私は小さなころから、ものすごく流れの速い川で泳いで遊んでいたこともあって泳ぎは得意。
得意といいながら正しい泳ぎ方が出来るわけでもなくて、ただ絶対に溺れることなく泳いだり浮いたりすることは簡単に出来ます。
私が泳いでいた川は、非常に流れが速く毎日ダムの放流もあるような川でした。
普通の人なら危険すぎて絶対に泳いだりしない川だってことを大人になってから知りました。
知らないって恐ろしいことです。
当時はダムの放流がどれほど危険なのか、よく知りませんでした。わざわざダムの放流にあわせて川に入って泳いでいたくらい危険な行為をしていました。
放流が始まると、異常な高さの水面が段になって迫ってきます。
私は流されないように必死に逆流して泳ぐのですが絶対に流されます。
そうしているうちに何十メートルも下流に流されて…歩いて上流へ戻ってく遊びをしていました。
無知って怖いことです。

同僚との海水浴

社会人になってから職場の同僚たちと海水浴に行くことになりました。
親しい人ばかりではなく、普段は一言も言葉を交わさないような同僚もいました。
もの凄く深くて波も高い日本海の久美浜ってところで泳いでいたのですが、一人で沖に行き過ぎた私は思った以上に体力が消耗していることを自覚するのが少し遅かったんです。
「あっなんかやばいかなぁ」なんて思いながら岸へ引き返していました。
もうすぐ岸に着く・・・っと思ったその時です!
凄い高い波がやってきて、浅瀬で遊んでいる人たちや自分も含めて辺りの人たちが一気に沖まで持っていかれました。
普段の私なら全く問題ないのですが、この時は体力を消耗していたので自分自身が岸に戻るのがやっとのことでした。
なんとか足が着いて「ホッ」っとしたのもつかの間。
岸でみんなが、なにやら騒いでいます。
はじめ、よく聞こえなかったのですが、よく聞いてみると・・・
「ゆいちゃーん(仮名)!」
ってみんなが叫んでいます。
ふと沖に目をやると、ほとんど面識のない女子の ゆいちゃんが溺れているように見えました。
いや…ほとんど沈みかけ。
辺りを見渡しても誰もいません。
どう考えても私が一番近くにいたわけです。
ゆいちゃんって子は、結構人気のあった女子ですが私に対してすごく冷たい態度をとる人だったんです。
私は絶対に嫌われていると感じていたし、人気があるので下手に手を出して恨まれるのも嫌だったから固まりました。
なによりも自分の体力の消耗加減が尋常ではなかったので私は助けに行きたくありませんでした。
ためらって立ち尽くす私に、みんなが言い出しました。
「たきぃーお願い!助けに行かれへんかー!」
「マジ最悪」って思いましたね。
いや考えている猶予はありませんでした。
でも、こんな時って選択肢がないんですよね。
自分の意思とは関係なく助けに行くしかない状況になっていました。

救助活動

とはいえ沈みそうになっている人間を見てじっと見ていられる訳もなく、私はそのまま救助に向かいました。
すぐに、ゆいちゃんの近くに来たのですが相手は女性です。
どこを持てば良いのか…近くでためらっていると・・・
私はゆいちゃんに両腕と体を一緒に抱き付かれてしまいました。
まるで浮き輪を掴むように!
その瞬間!二人とも海の中へと急降下しました。
私は上を見上げると、水面がどんどん離れていく様子が見えました。
私は沈む時って下に向かって泳ぐ意外は人間って沈まないって思っていたので焦りました。
この焦りが私自身のパニックの始まりです。

「俺が溺れてるのか?」

自分が溺れるといった、かつて経験したことのない現実を目の前に私はすごく動揺しました。
すぐに抱き付かれている手を振りほどこうとしましたが、ゆいちゃんは凄い力で抱きついています。
それでも、なんとか必死で振りほどきました。
やっとの思いで左腕だけが自由になり、私は左腕と足で海面を目指しました。
なんとか海面に顔を出したと思ったのですが海面から顔が出たのは ゆいちゃんだけ。
私はどうしてもそれ以上浮くことが出来ませんでした。
そのまま方向を水平に変更し岸に向かって泳ぎ始めました。
その間も私の頭は沈んだまま。
私は岸に向かっているのかどうかさえもわからないまま泳いでいたんです。
ずっと水の中に沈んでいるので大量の海水を飲みました。

そこには空気がなく海水しかないってわかっていても飲んで飲んで仕方がありません。
だんだんと、私は意識が薄れていくのを感じていました。
この頃には自分の死を覚悟し始めていました。
気がつくと、もう私は動くことも出来ない状態になって海に沈みかけていました。

その時!

きっと私たちは足が着くところに来ていたのでしょう。
ゆいちゃんが私を抱きかかえてくれて、ずりずりと私を引きずりながら岸に到着しました。
最後の状況が悪すぎました。
知らない人が見ると、まるで助けられたのは私です。
私は言い訳も出来ない状態で海水を吐き続けました。

救助しに行った人が死ぬってすごく理解しました。
溺れていた ゆいちゃんはものすごく元気だったのが幸い。
溺れていた ゆいちゃんはというと…みんなに「だいじょうぶ~」とか言われながら看護されています。
私は重症でしたが誰も看護にきてくれません。
同僚からは「なんで手をつないで岸にくるねん!」と怒られるだけ。

それから3年後

居酒屋で友達とお酒を飲んでいる時に、後部席で溺れた時に助けられたという話をしている女の子がいました。
その女の子は、ちゃんとお礼出来ていないことが心残りだと語っていました。
その友人からは「それが ゆいちゃんの一生の思い出なんやー」って言っていた。
私はもしかして!と振り返ったら、それは・・・あの時のゆいちゃんでした。
声を掛けようか迷ったけど結局声をかけずに店を出ました。
ただ、あの時に助けたことで、あんな風に語ってくれていると知っただけで私はとても満足しました。

救助する方法

かわいそうかもしれませんが救護する相手にはおとなしくしてもらう必要があります。
なので多少乱暴な方法であっても相手の動きを鈍らせる必要があります。
当然泳げる人が救助に行くので対象物が動かない状態であれば、かかえて運ぶことが出来ます。
一番厄介なのは、暴れまくっている人を、そのまま持っていこうとすることです。
気持ちはわかりますが、殴ってでも相手の動きを止める必要があります。
殴るとまではしなくてもビンタするなりして正気を取り戻さすのです。
実は、救助において救助者が泳いでいくのは最終手段です。
本来であれば、浮くものを遠くから投げて、それをもって引き戻すのが鉄則。
浮くものならなんでも利用しましょう。
よく活用できそうなのがクーラーバックです。
これは浮きになりますから、あれば中身を出して使ってください。

 

まとめ

この後、私はもう一回溺れた人を救助しています。
今度は見知らぬ少年でしたが、前の学習があったため非常にスムーズに救助を行うことが出来ました。
でも、実は助けに行く時怖くて長く固まりました。
まず自分自身をビンタして、自分を落ち着かせるところからはじまりました。
誰でも遭遇する可能性があるので本当に注意してほしいです。

↑こんな便利なものもありますよ。
これなら水中で10分間は息が出来ますので最強。
しかも、空気がなくなっても付属の空気入れで何度も入れることが出来ます。
普段から使うことが出来るので持っているといいのかもしれません。
40秒の動画ですが参考までにどうぞ


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