使い捨てカイロの中身
カイロの中身は「鉄粉・水・活性炭・バーミュライト・吸水性樹脂・食塩」。
主成分は「鉄の粉」。
それが不織布でパッキングされた状態、ビニールパックされ、空気が入らない様にされて販売しています。
カイロが温かくなるしくみ
鉄は酸素と結びつくと「酸化」という化学反応が発生するから、この時に発熱します。
そして酸化した鉄は「酸化鉄」になり、完全にすべての鉄が酸化鉄になったころに発熱もおわります。
ビニール袋を開けると「鉄の粉」が「空気(酸素)」と混ざります。
材料には水が入っていますが、これはすぐに暖かくする(酸化を促進させる)ために入れられています。
だって、すぐに温まって欲しいもんね。
でも、温まった後は長く持続して欲しいから「バーミュライト」で急激な化学反応を抑制していたんです。
そして、一気に空気(酸素)が沢山入らないように不織布でパッキングされているから、空気を取り込みやすくするために「活性炭」が入っています。
これらが絶妙なバランスで配合されているわけです。
鉄 + 酸素 + 水 = 水酸化第二鉄
Fe + o2 + H2O = Fe(OH)2
また、カイロの説明には「揉まないでください」と書いています。
これは、揉むと目詰まりを起こしてしまうので酸素が入らなくなり、発熱しなくなってしまうことがあることと、袋が破れることがあるための注意事項です。
使い捨てカイロの一時停止方法
使い捨てカイロが温かくなるしくみがわかれば応用もできます。
例えば、電気カイロのようにONとOFFのスイッチがあったら結構長持ちします。
会社や学校の行き帰りだけ使用したい場合、使い捨てカイロは一時停止ができます。
その方法はとても簡単。
使い捨てカイロを一時停止したい時はジプロックの袋タイプに入れて酸素を遮断すればいいだけなんです。
私は、何度もしているので、3日くらい使い捨てカイロを使うときがあります。
友達からは「貧乏くさいし、不潔だからほどほどにしてほしい」と言われているので2日を限度にしていますが、まだまだ使えそうな感じがします。
入れる時は出来るだけ空気を抜いて入れます。
消臭(カイロの再利用1)
使い捨てカイロの中身には「活性炭」が入っています。
活性炭は、消臭効果のあるので消臭剤として利用することが出来ます。
靴のような小さな空間や、そんなに臭いのきつくない場所の消臭ならパックごと使います。
即効性を出したいときや広い空間(クローゼットや下駄箱)の消臭なら、お皿などに中身を取り出して置いておきます。
土壌環境改良(カイロの再利用2)
消臭に使用した後はガーデニングに使用するといいでしょう。
ただし、使い捨てカイロの中身には「食塩」が入っているので塩害にならないように注意しないといけません。
「食塩」は水に溶けるので水洗いしてからだと安全に使用できます。
使い捨てカイロの中身には「バーミュライト」と「吸水性樹脂」が入っています。
土壌環境には、保水性のある「バーミュライト」と「吸水性樹脂」が有効とされています。
また「バーミュライト」には、通気性にも優れている利点があります。
あと「鉄分」がたくさん入っているので鉄分補給にもなります。
基本は可燃ごみ
ガーデニングに使用しない場合は、最終的にごみに捨てることになります。主成分が「鉄の粉」なので可燃か不燃か迷うかもしれません。
しかし、鉄の塊は不燃物扱いになりますが、鉄の粉は可燃物扱いとなります。
だから可燃ごみで大丈夫です。
基本的には可燃としてゴミに出しても問題ないはずですが、詳しくは自治体に確認してみてください。
トリビア
お菓子の販売で有名なロッテですが、初めて販売したのは使い捨てカイロです。