出張でボロいビジネスホテルに泊まっている時に、なにやら防災セットの中身を確認している人がいました。
従業員でもなさそうな人だったので「どうしたんですか?」って聞いてみた。
すると…
「この透明の袋って何に使うのかなって思って見ていたんですよ。」
私は元々ホテルマンなので、すぐに気が付かないといけなかったのですが、私もその時わかりませんでした。
すごく気になったのでフロントに聞いてみたところ…
「さぁ~、それは一体なんでしょう…私も知りませんのでちょっと確認してまいります。」
思わず「お前は知っとけよ!」ってツッコミそうになりましたが、ここはグッとこらえました。
しばらくしてから、ようやく知っている人が現れて私たちに教えてくれました。
「これは防煙フードです。」
私は防煙フードを知っていたのですぐにピンときましたが、他の人は使い方がわからない様子でした。
このままでは、いざという時に困りますので執筆しておきます。
防煙フード
普通のシティホテルなら、防災時に使える「防煙フード」が常備されていることでしょう。
その「防煙フード」には、ちゃんと「防煙フード」と書かれており、それが「防煙フード」だとすぐにわかります。
でも古いビジネスホテルなら、今でもちゃんとした防煙フードが常備されていないホテルがたくさんあります。
実は「防煙フード」がなくても「防煙フード」っぽい物が常備されていることがあります。
でもこれ知らない人は気が付かない。
だって、ただの「大きなゴミ袋」にしか見えませんから。
ビジネスホテルの防災セットを確認してみれば確認できますが、なにやら「大きなビニール袋」が入っています。
これ、ゴミ袋にしか見えませんがゴミ袋ではありません!
どこの世界に火災中にゴミ拾いをする必要があるのか…
ちょっと考えればすぐにわかりますが、どう見てもゴミ袋にしか見えません。
この「大きな透明のビニール袋」が「防煙フード」っぽいモノだったんです。
防煙フードの使い方
火災現場では、黒煙が大量に発生して非常に見通しが悪くなります。
さらに、この黒煙はとても有毒な一酸化炭素。
その黒煙を吸い込むと、一瞬にして一酸化炭素中毒になるので特に注意が必要なんです。
そうした黒煙の危険性と視界から守ってくれるのが「防煙フード」。
なんて頼もしい!
そして「大きな透明のビニール袋」も「防煙フード」と同じように使うことが出来ます。
どちらも形はよく似ているので使い方は同じ。
1.ビニール袋を振り、袋の中にたくさん空気を入れる。
2.袋を頭からかぶり、外の空気が入らないよう袋の口を絞って片手で持つ。
これで新鮮な空気と視界を確保できたので、その状態で急いで非難する。
まとめ
最近では、専用の「防煙フード」を設置しているホテルも増えてきましたが、もしも「防煙フード」がなかった場合は「大きな透明のビニール袋」で代用できることを覚えておいてください。
注意点
「大きな透明のビニール袋」は窒息の危険性があるため、使用方法には十分注意が必要。
ですから、これは緊急時の活用術として覚えておいて普段はこれで遊ばないようにしてください。
梱包材に使われるビニール袋
梱包材に使われるビニール袋は、窒息の危険性がないように意図的に穴が開いています。
ですから「防煙フード」の代わりとして梱包材のビニール袋は使用することが出来ませんから合わせて覚えておいてください。