グリップヒーターを自作
「単純にグリップヒーターを買えばいいんじゃねぇの?」
おっしゃるとおり
それが一番楽です。
それならこの記事を作成する意味はありません。
例えば、こんな場合だったらどうでしょうか。
お気に入りのグリップがあり、それを使ってグリップヒーターを使いたい。
「グリップの上から装着できるタイプもあるよ!」
このタイプですね…確かにあります。
でも、ものすごくグリップが気に入っているってことは握った感じやデザインが気に入っているはずです。
こんな時は既製品では対応できないので自作するしかありません。
この方法だとグリップ以外に座席シートなど、好きなところにヒーターを装備することだって出来るのです。
工夫次第では市販品よりも安く作れますので参考にしてほしいと思います。
構想案
市販のグリップヒーターはグリップのゴム内部にニクロム線が埋め込まれています。
自作では同じように作ることは出来ませんのでシートヒーターを使います。
参考商品:http://akizukidenshi.com/catalog/g/gP-11651/
ハンドルとグリップの間にシートヒーターを仕込みます。
ハンドル側を温めても効率が悪くなるため、出来るのならハンドル側には断熱効果のある物を巻いきます。
こうやって断熱しておけば絶縁にもなりますので電気不良があった場合でも安心できます。
私の使用経験から、これで十分な温かさを確保出来ますので安心してください。
そして、並列回路と直列回路を組み合わせてHiとLoの切り替えも作ります。
シートヒーターの選定
ハンドルとグリップの隙間は非常に狭いですので2周巻くほどの大きさは避けます。
ハンドルのパイプ径が32mmですので長さは32mm以下。
幅はハンドルの長さ以下とします。
抵抗値は1枚5Ωのシートを選択します。
電圧は、12(V)として計算すると・・・
オームの法則
電圧(V) ÷ 抵抗(Ω) =電流(A)
消費電力(W) = 電流(A) × 電圧(V)
直列回路時(Lo)は10Ωとなり14.4Wです。
並列回路時(Hi)は2.5Ωとなり57.6Wです。
※並列回路の合成抵抗 = (R1 x R2) ÷ (R1 + R2)
(5 × 5)÷(5 + 5)になり、25 ÷ 10 = 2.5Ω
直列回路をLoとし、並列回路をHi として切り替えをして使用します。
Hi では70℃ぐらいの温度になりますのでグリップと手袋越しだとしても十分な温かさとなります。
まずは、これを基準としてご自身の好きな温度を見極めてください。
シートの抵抗値を変化させれ、お好みの温度を設定することができます。
切り替えなしで使用するなら10Ωのシートを推奨します。
配線方法
ヘッドライトを増設する時にリレーを使った配線方法がありますが全く同じです。
内容がダブりますのでリンク貼っておきます。
参考リンク:バイクのライトが暗いと感じたら、どうすればいい?
取付けの注意点
左側は固定ですので、そんなに難しくはありませんが右側はアクセルスロットルがありますので可動範囲の余長が要ります。
余長部分で断線することが多いのでその辺りは気を付けて固定してください。