考え方

福沢諭吉から学ぶ勉強をする理由

勉強をする理由

勉強をする理由って、親や学校の先生だって納得のいく答えを教えてくれません。
1万円札の肖像にもなっている福沢諭吉が書いた「学問のすすめ」には、その答えが書いてありました。
大きく分けると下記の4つですが、細かく解説します。
・騙されないため
・信用されるため
・選択肢を増やすため
・お金持ちになり、地位が高くなるため

勉強するのは騙されないため

勉強をしていない人というのは、何でも信じてしまう傾向があります。
悪い奴らは、勉強をしていない人が簡単に騙せると知っているので、搾取(さくしゅ)の的にします。
詐欺、リボ払い、宝くじを買うなど、勉強していない人は、その商品を売っている人が何を考えているのかまでは考えないから騙されます。
勉強すればするほど疑問が生まれるもので「なんで無料でもらえるんだろう?」とか「なんで簡単にお金を貸してくれるんだろう?」とか考えるんです。
そして調べながら勉強していると、これらの商品の裏側にあるビジネスモデルに気が付くことができます。
にもかかわらず、学ばない人は調べることもしないから全て信じ込んでしまい、結果的にお金と健康を失うことになっています。
福沢諭吉はこう言っている。

学問とは、つまるところ判断力を養うことである

学べば学ぶほど、いろんなことに疑問を持つことが出来るようになります。
「なんでこうなるんだろう?」って感じにね。
そうやって疑問に思ったことを調べていくことで、物事の本質に辿り着くことができるわけです。
ニュートンだって、リンゴが木から落ちるのを見て「なんでリンゴは木から落ちるのに、月は落ちてこないのだろう?」という疑問を抱きました。
そんな疑問から辿り着いたのが万有引力の法則
もし、ニュートンが物理学を学んでいなかったら、こんな疑問は絶対に生まれなかったんです。
学べば学ぶほど疑問が生まれ、本質に気付くことができます。
そうすることによって、正しい判断をすることができるようになるんです。

学ばなければ人望が身につかない

人望とは、多くの人が寄せる尊敬・信頼・期待のこと。
簡単に言うと、ついて行きたくなる人ってことですね。
バカな経営者についていく社員はいないし、バカな投資家にお金を預ける人もいないお思います。
あなたがついて行きたいと思う人って、頭のいい人ではないですか?
本を見ていても、東大やハーバード卒業とう学歴があるだけで、ある程度本は売れています。
それは、この人からなら学べると世の中の人は感じるからです。
福沢諭吉はこう言っている。

人望を手に入れるためには、知性と心の素直さが必要である

自分よりバカなリーダーについて行く人はいないし、こいつバカそうだなという医者に行こうとも思いません。
弁護士などの士業は特に、頭が良さそうに見えないと商売が成り立ちません。
つまり、たくさんの人が寄ってくる人というのは知性の高い人というわけなんです。

学ぶのは選択肢を広げるため

世の中には、勉強しないとなれない職業がたくさんあります。
高卒の場合、そもそも上場企業の面接試験すら受けることが出来ないってこともあります。
勉強した人は、多くの手札の中から1番満足の出来る1枚を選ぶことができるけど、勉強をサボった人の選択肢は悲しいほど少ないわけです。
大学を卒業してから定年まで働くとして「82,560時間」も働くことになります。
中卒や高卒で働きだすともっと長いし、残業も多少は考慮するともっと長い時間働くことになります。

1日:8時間
1年:240日
22~65歳まで:43年間
8x240x43=82560時間

この時間はピンとこないかもしれませんが、職業の選択肢が少ないというのは人生の選択肢が少ないのと同じってことなんです。
就職の面接では、実際に仕事が出来るかどうかなんて見抜けないから、やっぱり学歴フォルターは採用されるわけです。
勉強が出来なくても仕事はできると自信を持っていても、戦うチャンスさえ与えてもらえません。
社会に出ると、何をするにも学力でふるいにかけられてしまうから、勉強を面倒くさいと思って頑張れない人は、何も頑張れないと判断するのが大人の社会。
学生の人で、今何をやりたいか決まっていない人は特に勉強している方がいいでしょう。
学生の間っていうのは、自分がどんな仕事に就きたいのかを勉強を通して考える期間だと思ってください。
実際、20歳を超えてから、成りたい職業が決まった時に、学力がないせいで成れないというのが一番辛いことなんです。
「もっと勉強しとけばよかった!」って言う大人を見たことないですか?

勉強しないと地位が低くて貧乏になる

実は、これがシンプルに一番きついこと。
福沢諭吉はこう言っている。

天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず

単純に解釈すると「人間は平等」って意味だと思いますよね。
「人は生まれによる身分の上下はなく平等である」という意味だと思っている人がほとんど。
でも、本当の意味は違います。
社会を見ると、生まれた時は平等でも、歳を重ねるにつれて賢い人と愚かな人が出てきます。
貧しい人とお金持ちの人、優しい人と犯罪者、地位の高い人と低い人。
この差はいったい何でしょうか?
その答えは…

学ぶか学ばないか

ただそれだけだったんですよね。
福沢諭吉のこの言葉は「人間は平等」ではなく「人間に生まれたからには積極的に学びましょう」と言っているのです。
世の中には、難しい仕事と簡単な仕事がありますよね。頭を使う仕事は難しい仕事で地位の高い人が担い、頭を使わなくても出来る仕事は簡単な仕事で地位の低い人が担うと福沢諭吉は言っています。
その違いは、学問を学んだか学んでいないか。

学ぶとは何か

これ一番重要な話になります。
数学などの勉強は重要ですが、それだけだと金槌やノコギリの名前を知ってるだけで家の建て方を知らない大工と同じなんです。
大切なことは、学んだことをどう現実社会に活かすか。
そう考えると実生活も学問で、経済や世の中の流れを察知するのも学問なわけ。
福沢諭吉はこう言っている。

実用性のない学問は、とりあえず後回しにしていい、それよりも一生懸命やるべきなのは普段の生活に役立つ実学である

様々な学問を通していろんな事実を押さえた上で、物事の性質を客観的に見定める必要があると言っています。
つまり、知識をどう活かせるかを学ぶべきと言っているのです。
例えば、ゲームが好きなら、それをどう普段の生活に活かせばいいの?
どうやったら役にたたせることができるのか?それを学ぶのが学問です。
学生の間は、その材料として数学などのいろんな学問があるにすぎないわけです。

さいごに

結論は、学んだことをどう現実社会に活かせるか。
これが勉強する理由の全てだったんです。
人生に迷っているなら、この本を読んでみてほしいです。
本当に大事なのは、人間である以上、常に学び続けることが必要だって話でした。


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