考え方

ミネラルウォーターは必要ない

ミネラルウォーターは必要ない

人間の生活に水は欠かせない

今回は、飲料水の安全性についての考察。
安全性の観点で見ると、ミネラルウォーターよりも水道水の方が、とっても安全。
水道水とミネラルウォーターは、監督省庁の厚生労働省で同じなのですが、それぞれ適応する法律が違います。
その法律に伴い、基準数が大きく異っていました。
文字で書くよりも表の方がわかりやすいので簡単に作って見ました。

法律

基準数

検査の頻度

ミネラルウォーター食品衛生法18項目1年に一回以上
水道水水道法51項目毎日の項目から1ヵ月毎、3ヵ月毎、6ヵ月毎、1年毎

これを客観的に見ると、圧倒的に水道水の方が厳しい基準だとわかります。

流通の量を考えれば当然

日本全国で使用される水に、万が一のことがあっては国の存亡にかかわります。
だから、水道水の基準が厳しいものになって当然です。
基準項目は大部分を省略しますが、水道水とミネラルウォーターで比較できる共通項目だけ抜粋してみます。

水道水

ミネラルウォーター

カドミウム0.01mg/L0.01mg/L
セレン0.01mg/L0.01mg/L
0.01mg/L0.05mg/L
ヒ素0.01mg/L0.05mg/L
フッ素0.8mg/L2mg/L
ホウ素1mg/L30mg/L
亜鉛1mg/L5mg/L
マンガン0.05mg/L2mg/L

すべて水道水の基準の方が厳しくなっています。
では、水道水が絶対に安全かというと、そうではありません。
水道水に含まれる残留塩素の危険性は無視出来ないから。
場所にもよりますが、水道水にはカルキ臭がします。これは残留塩素の臭い。
浄水場では滅菌消毒を塩素によって行っており、水道法では各家庭の蛇口から出る水の残留塩素濃度が規定されています。
残留塩素は、浄水場から離れれば離れるほど低下していきますので、浄水場に近いところは残留塩素濃度が高くなります。
残留塩素が残っているということは、安全な水の証拠となるのですが、まったくの無害というわけでもありません。

残留塩素によりトリハロメタンが生成されます。

トリハロメタンとは、水の中の有機物と塩素が化学反応して生成される、クロロホルム・ブロモジクロロメタン・ジブロモクロロメタン・ブロモホルムの4つの物質の総称。

これは、発ガン性の認められている有害物質で、WHO(世界保健機構)では0.03ppm(1ppmは1mg/L)以下に規制しています。
日本の規制では0.01ppm以下ですが、それでも安心できません。
計算して見ると、毎日水道水を3リットル70年間飲んだ場合、10万人に1人癌を発症するレベルとなります。
塩素を使う以上、トリハロメタンをゼロにすることは出来ない。
理想は、水道水から残留塩素を除去することができれば、もっとも安全な飲料水になります。

安全な飲料水を手に入れる方法

煮沸

煮沸による残留塩素の除去

水が沸騰すると残留塩素は他の物質と結合してなくなってしまう。
※蒸発するわけではありません。

ただし、塩素がなくなると滅菌する物質もなくなるので、煮沸した水を長い間置いておくと雑菌が増殖します。

あと、トリハロメタンは温度が高くなると増殖しますので塩素はなくなりますが、トリハロメタンは増えてしまいます。だから沸騰してすぐ火を止めず、15~20分は沸騰させ続けなければなりません。

浄水器

浄水器は、ろ過によって塩素やトリハロメタンは取り除かれます。

ただし、朝いちばんの水は飲んではいけません。
最低でも10秒ぐらいは、手を洗うなどして水を捨てる必要があります。

あと、カートリッジの定期交換を怠ると逆に有害な水になります。
また、硝酸態窒素まで除去できる浄水器は非常に高価なのが難点。

ウォーターサーバー

これは、テーマが変わるので参考として記載します。

ウォーターサーバーなら、最も安全な水であるRO水を利用できます。
天然水を原水としているので、滅菌消毒の際に塩素は使われません。
そしてRO膜を通った水は硝酸態窒素も除去されています。
しかし、ミネラルも除去されるので、ミネラルウォーターではありません。
味もミネラルウォーターに比べるとおいしくありません。
※RO水とは、逆浸透膜を使ってろ過され99%不純物を除去した水のこと。
しかしウォーターサーバー会社によってはRO水にミネラルをバランスよく配合したRO水+ミネラルの水を利用できるところもあり、こちらの水は安全でおいしい水を飲めます。

私は、普段ペットボトルの水は買わず、安価な浄水器を設置した水道水を飲むようにしています。
最も安全な水道水から塩素やトリハロメタンを取り除き、ミネラルを添加するので、安心して美味しくいただけると判断しています。

ミネラルウォーターの水質基準

きっと、ここに興味がある人は少ないと思いますので、参考までに

水道水の水質基準

一般細菌・大腸菌・カドミウム・水銀・セレン・鉛・ヒ素・六価クロム・亜硝酸態窒素・シアン化物イオン及び塩化シアン・硝酸態窒素・フッ素・ホウ素・四塩化炭素・1.4-ジオキサン・シス-1.2-ジクロロエチレン及びトランス-1.2-ジクロロエチレン・ジクロロメタン・テトラクロロエチレン・トリクロロエチレン・ベンゼン・塩素酸・クロロ酢酸・クロロホルム・ジクロロ酢酸・ジブモクロロメタン・臭素酸・総トリハロメタン・トリクロロ酢酸・ブロモジクロロメタン・ブロモホルム・ホルムアルデヒド・亜鉛・アルミニウム・鉄・銅・ナトリウム・マンガン・塩化物イオン・カルシウム及びマグネシウム等・蒸発残留物・陰イオン界面活性剤・ジェオスミン・2-メチルイソボルネオール・非イオン界面活性剤・フェノール類・有機物・ph値・味・臭気・色度・濁度

一般最近・大腸菌・カドミウム・水銀・セレン・鉛・バリウム・ヒ素・六価クロム・シアン・硝酸態窒素・フッ素・ホウ素・亜鉛・銅・マンガン・有機物・硫化物

豆知識:海外でミネラルウォーターを注文すると炭酸水が出てくるので、”Stll Water”と注文しましょう。


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