バーコードが読み取れない?
私のフォロワーのtokiさんが、とあるネットゲームでケンタッキーの商品が貰えるクーポンを入手したらしい。
実際に店舗に行ってみると…
店B:「こちら使えないみたいですね・・・少々お待ちください。」
店A:「こちらは日本のケンタッキーのバーコードではないので使えないですね」
どうやらtokiさんは、中国版のゲームでこのクーポンを入手したようです。
バーコードとは
バーコードとは、数字やアルファベットの情報が入ったマークです。
人間がいちいちキーボードから入力しなくても、専用のスキャンをかざすだけで自動で入力してくれるものがバーコード。
つまり、自動読み取り機みたいなもの。
これにより、手入力よりも確実にスピーディーに入力が出来ています。
もしもバーコードがなかったらコンビニなんて大渋滞するからお店は潰れるかもしれません。
でもね、そのバーコードにはなんらかの数字やアルファベットがあるわけです。
果たしてクーポンは使えるのか
tokiさんの入手したクーポンを使う方法があるとすると、そのバーコードの情報を何らかの方法で読み取り、その情報を店舗に持っていき、手入力してもらえば使えるのかもしれません。
ただし、そのキャンペーンが日本のケンタッキーでも行われていることが条件だと思います。
気になるのがtokiさんの画像を見る限り、一般的なバーコードにしか見えないこと。
そもそも偽者なら無駄な努力に終わります。
中国なので怪しさは最上級なのですが・・・
QRコード(二次元コード)は、大きなデータを収容できるので重宝するのですが、特許の使用権の問題や関連機器の普及の問題があり、あまり普及していなくて統一されていないからtokiさんのような事象はあるかもしれない。
でもtokiさんの使おうとしていたバーコードは、すでに特許も公開されているので関連する機器も豊富だから全世界共通の規格になっているはずなんです。
なぜバーコードなのか
tokiさんのように、バーコードであるがゆえに起こる不具合もありますが、バーコードのメリットはこのような不具合をはるかに超越するものがあります。
※このバーコードが偽者の可能性が高いのですが。
バーコードは、キーボードを打ち込まずにコンピュータに入力するので「自動認識」と言います。
例えばコンビニなどのレジカウンターでは商品Aをスキャンするとレジスタに価格を自動入力する。
そして、帳簿の売り上げ項目にも自動入力します。
それから、商品Aがいつどれだけ売れたかのかを記録しているのでプログラムにより売れ筋かどうかを分析しながら発注システムに自動入力する。
「自動認識」が行う守備範囲は想像をはるかに超える膨大な処理をこなしています。
ここで紹介しているのは、ほんの一例にしかすぎません。
バーコードの国によっての違い
アメリカでは、ヤード、ポンド法の8進数、6進数が使われています。
また、ヤード・ポンド法では質量の単位に16進法が使われるみたいです。
そして、物の価格だけが10進数のドル・セントの消費税を含む計算に手間取ってしまい、レジカウンターに長蛇の列が出来る状態が続いていました。
この長蛇の列を解消するために開発されたのがバーコード。
これを普及させるためには、全部の商品に統一したルールで番号を採番する必要があります。
アメリカ・カナダ
1973年に一般商品コード『UPC』を制定。
ヨーロッパを含めほぼ全世界
1977年にヨーロッパ各国共通の商品コード『EAN』を制定。
1978年に、日本も『EAN』に加盟。
発展途上国
発展途上国でも、アメリカやヨーロッパに輸出するときには必ずバーコードが必要です。
統一商品コード
住所のように全ての商品に違う識別番号を採番するのが「統一商品コード」。
兵庫県明石市のように、統一商品コードは「国番号2、3桁」、「メーカー番号5、7桁」、「品物番号3、5桁」、「間違い防止番号(チェックデジット)1桁」で構成されていて、全ての商品に異なった番号を採番付けることになっています。
この番号をコンピュータで読めるバーコードの形にしたのが「UPC」と「EAN」です。
日本では、これを「JANコード」と呼んでいます。
思い出
私の開発現場でも、バーコードは使用しています。
その昔にスマホを開発していた現場で、バーコードをスキャンして遊んでいたことを思い出しました。
それは、適当なバーコードを各自が自作し、それがスキャンすることができるかどうか?みたいな、最先端の技術者たちが小学生並みの遊びをしていたわけです。
最終的には、ひとつの例以外を除いて全員成功できませんでした。
私たちはどうも「バーコード」を少々馬鹿にしていたのかもしれません。
でも、おもしろい例外がありました。
当時の開発部長の頭髪が薄く、残存するサイドの頭髪を長めにして頭髪のまばらな頭頂部を覆い隠す髪型だった。
俗にこのヘアスタイルを「バーコードヘア」もしくは「バーコードハゲ」、「バーコード頭」、「スダレ頭」と散々な呼ばれ方をしていた例のあれです。
全員の挑戦が失敗に終わり、試行錯誤しているところに、その開発部長は現れた。
部長:「なにしてるの?」
瀧 :「バーコードを作っていました。」
部長:「そんなのアプリで簡単に作れるやろーが」
瀧 :「自分たちでも作れるかなぁって思って、試していました。」
部長:「成功したバーコードはどれや?」
瀧 :「どれもボツ。」
部長:「俺の頭が成功したりしてな!わぁーはっはっはー!」
すかさず…
瀧 :「一回やらせてもらっていいですかぁ?」
部長:「あほか!こんなんが反応するはずないやろ!」
瀧 :「一回だけお願いします!」
部長:「じゃぁ俺の頭をスキャンさせたるから、もう仕事に戻れよ!」
瀧 :「承知しました、ではちょっと失礼しまーっす。」
部長:「ちょっと待てー、櫛ぐらいとかせろや!そこで待っとけ」
開発部長が戻って来るなり、いきなりスキャンします。
「ピッ!」
瀧 :「えっ!なんか読んだぞ!」
部長:「なっ・・・なんて表示したんや?」
瀧 :「“おにぎり”価格140円」
部長:「嘘付けー!俺にも見せろ!・・・」
瀧 :「ほら」
部長:「・・・いつまでも遊ばんと、さっさと仕事しろ!」
部長が笑わずに、ちょっとキレだしたので余計に笑いが込み上げてきました。
いやー、やっぱり偽物は天然物には敵いません。
次の日から私たちの間では「部長=おにぎり」の隠語が使われるようになったのです。