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突然獅子舞が家に乱入してきたら



「そんなことあるかぁー!」
そう思っているあなた!
冗談抜きで、これはあり得ます。

荒神祓い(こうじんばらい)

これ「荒神祓い」と言います。
台所の神様として祀られる神格(しんかく)が獅子舞の姿をして現れます。
家の前に来るとチャイムがあればチャイムを鳴らします。
例えチャイムに反応しなくても玄関ドアを開けます。
その時に施錠していなければ勝手に侵入してきます。
一見めちゃくちゃですが、これも地域の文化としてお許し願いたいと思います。
地域によって内容はいろいろと違うかもしれませんので参考としてください。
家人の様子を伺がって、初心者っぽいと判断すれば玄関先で「シャン・シャン」と一踊りして出ていきます。
迎い入れてくれそうだったらキッチン(台所)まで来て「シャン・シャン」と一踊りして、すっと玄関から出ていきます。
神様ですから基本的にしゃべりません。
じゃべりませんから知らなければ「今のは何だったんだろう?」って、ヒザカックンになります。
その地域に引っ越しをしてきた最初の年は、さぞビックリすることだと思います。
私も初めは玄関のドアを勝手に開けようとするから怖かった記憶があります。

事前に告知あり

実は回覧板などで事前に告知があります。
でも実際の内容は知らされず「荒神祓い」としか書いていないことが多いですから、初めての時はその告知が何を意味するのも気が付かないと思います。
年に2回ほどしかなく、お花も小額でよいですから出来るだけ向かいいれてあげてほしいと思います。
準備としては玄関からキッチン(台所)までの通路をきれいにして確保しておきます。
そして「お花」と書いた封筒に、金額は決まっていませんのでいくらでも大丈夫ですがお金を入れて持っておきます。
※1000円が多いですが500円とか金額はいろいろです。中にはみかんなどのくだものを出す人もいるとか。
小太鼓をリズムよく鳴らしながら近づいてくるので、もうすぐ来る頃がよくわかります。
迎えるつもりの人は太鼓の音が聞こえるとともに、玄関を開けて待っている人もいますし、理解のない人で頑なに拒否する人は、玄関の鍵を閉めて居留守を決め込みます。
荒神祓いの方々も、だいたい家の様子を把握しているので、拒否している家には訪問しないようにしています。

獅子舞の中は小学校低学年の男の子

獅子舞は神様なのでしゃべりません。
話しかけても返事をしないですが気を悪くしないでください。
中身は子供です。お菓子をあげると中の子供はとても喜びます。
私がお菓子を勧めると大人たちに怒られそうですが、獅子舞の中は非常に大変で小さな子供が一生懸命働いています。
子どもたち(大人もですが)には報酬はありませんので、お花とお菓子をあげるといいのではないでしょうか。

地域限定

荒神祓いは、全国のどこでもあるわけではないので下記の地域に引っ越しをされる方は是非覚えておいてください。
そして、その地域にお住まいで「あれはいったい何なんだろう?」って思っている人たちに知っていただければ幸いです。

荒神祓いのある地域

中国地方と四国地方等の瀬戸内海を中心とした地域。
岡山県・広島県・島根県・兵県庫・愛媛県・香川県・鳥取県・徳島県・山口県
他の県にも多少はあますが非常に稀となります。
つまり西日本の瀬戸内海沿岸地方が盛んな地域と言えます。

【番外編】はなと呼ばれる天狗が来ることも

天狗はチャイムを鳴らしません。
かたっぱしから家の玄関のドアを開けていきます。
開けば玄関に入り「コツコツ」と持っている棒で地面をたたきます。
誰も出てこなければ、そのまま出て行きます。
迎える場合は、お花でもいいですがお菓子を上げるのが一般的です。
天狗の場合は、なにかお返しにくれる時がありますよ。
天狗も神様なのでしゃべりませんが中身は大人であることが多いです。


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