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蛍光灯の都市伝説


電気代の都市伝説

「蛍光灯は1時間後にまた付けるなら消さないほうが電気代は安い」このような都市伝説を聞いたことはないでしょうか。
これ、子供のころに大人からも言われたことがあります。
本当は、パチパチ点けたり消したりするなってことだったのかもしれません。
答えは、嘘

確かに、蛍光灯は点灯するときに一番電気代がかかるのは事実。
でも、点灯の数秒で1時間分もの消費電力を使うはずがありません。
ちょっと計算してみれは簡単に答えがわかります。

わかりやすく単純に計算するために、力率とか完全無視した物理的にはいい加減な計算を行います。

40Wの蛍光灯を1時間使えば、40Wh(ワット時)の消費電力。
1時間=3600秒
3600秒で40Whの消費電力
蛍光灯の点灯に10秒かかるとして、40Whの電力量を10秒で消費するとなると・・・

10秒で40Whの消費電力
40W x (3600/10秒) = 14400W/10秒

なんと点灯10秒間の蛍光灯の消費電力は14400Wとなりました。
通常使用時の40Wと比べると、実に360倍。

電流で考えると、点灯の10秒間は144Aが続くことになります。
14400W ÷ 100V = 144A
144Aはとても大きな電流。

コンマ数秒ならともかく、10秒間も流れ続けられる訳がありません。
家のブレーカを見てみるとせいぜい60Aまででしょう。
こんな電流が10秒も流れたら確実にブレーカが落ちています。
なので、これは都市伝説というか、なにか別の教えだったのでしょう。

昭和初期の家電なら

100歩譲って、昭和初期の家電なら・・・とも思いましたが…やっぱりありえません。
本題の電気代金の観点で見ると、どれくらい離れるなら消したほうが電気代は安く抑えることができるのか?
これも、計算ですぐに答えは出ます。

でも考慮するのは電気代のみではありません。
機器の寿命も考慮にいれるべきなんです。
省エネルギーセンターのデータをみると、平均寿命1万時間の40Wの蛍光ランプの場合、1回の点滅で約30分寿命が短くなると記載がありました。
なら、30分寿命が短くなるからと言って、単純に30分以内ならば点灯していた方が良いという事ではありません。

点灯していなければ電気代はゼロ

結局、点灯していなければ電気代はゼロ。
でも頻繁な点灯消灯の繰り返しで、すぐに製品が故障することも考えなくてはいけません。
点灯時間が少なく、頻繁に点灯消灯を繰り返す場所には、蛍光灯ではなく白熱球を使用することをオススメします。
白熱球は蛍光灯と比べて電力消費は大きいですが、点灯でのストレスはありませんので頻繁に点灯消灯をする場所に向いているのです。

豆知識

100Vの白熱球より、110Vの白熱球を使用した方が消費電力が少なく、電球自体の寿命も長いんですよ。

いかがでしたでしょうか、少しは参考になりましたでしょうか?


葉隠 瀧: このサイトを管理しているのが葉隠 瀧です。
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