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    Categories: メモ

兵庫県民が「兵庫出身」と言わない理由


5つの顔を持つ県

神戸市を知ってても、神戸市が兵庫県であることは知らない人も多いといいます。
それは、神戸市の人は「兵庫出身」とは言わず、「神戸出身」と言うからなんですよね。
でもこれ、神戸市だけに限りません。
兵庫県には29の市があるのですが、みなさん「〇〇市出身」と言う人が多いんです。
兵庫県には、「姫路市」「明石市」「尼崎市」「芦屋市」「淡路市」「伊丹市」「宝塚市」などの代表的な市があります。
それは、兵庫県の土地面積は広く、東西南北で文化や方言がとても多い県だからなんです。
さらに、兵庫県は5つの国(「摂津」「丹波」「播磨」「但馬」「淡路」)」から構成されていて、「5つの顔を持つ県」とも呼ばれています。

南北で異なる産業

兵庫県は、関西で唯一南北が海に面している県だったんです。
北部は「日本海」、南部は「瀬戸内海」。
この、2つの海に囲まれているため、兵庫県の場所によっては気候が全然違うんです。
日本海に面している兵庫県の北部は、シベリアから来る北西の季節風が影響して、冬になると豪雪地帯になります。
兵庫県の北部では、「弁当忘れても傘忘れるな」と言う言葉があるくらい。

阪神工業地帯

小学校でも勉強したのを覚えている人もいるかもしれませんが、阪神工業地帯というのは、3大工業地帯のひとつで、大阪や神戸が主な地域になります。
兵庫県の南部の瀬戸内海地域では、鉄鋼業や石油化学工業など、いわゆる重化学工業が盛んで、兵庫県の内陸になると、家電や日用品などを扱う中小企業が立ち並んでいます。
兵庫県の北部では、農林水産業が盛んで、特色が全然違うんです。

6種類の方言

兵庫県では、6種類の方言が使われています。

神戸の方言

「何をしてる?」とかなら、「なにしとお?」みたいに、語尾に「~とお」がついているのが特徴で、私も昔はこれで、大阪の人からいじられていました。

姫路市の方言(播州弁)

口調がきつく、他の地域の人が聞いていると喧嘩しているように聞こえます。
まるで怒っているように感じるかもしれませんが、そんな方言なんです。
「なんですか?」とかなら、「なんどいや!」みたいに独特な言葉を使います。

尼崎市の方言(摂津弁)

これは、尼崎市の方言ですが、大阪の人も使いますので「大阪弁」に近い方言。
「赤ん坊」とかなら、「ややこ」とか言います。
余談ですが、関西弁と大阪弁は別と考えた方がいいですよ。

但馬弁

鳥取県に近い、兵庫県の北部の但馬方面で使われています。
この但馬弁は、かなり標準語に近いと言われています。
「あのね」とかなら、「あんなーあ」みたな感じの言葉を使います。

丹波弁

丹波は京都に近いこともあり、京都弁のような温かい雰囲気の言葉を使います。
ちなみに「うつくしい」という言葉の発症は丹波弁と言われています。
「簡単だ」とかなら、「なやすい」と言います。

淡路弁

淡路島で使われている方言で、和歌山県や徳島県とは近いこともあって、言葉がよく似ています。
「だらしがない」とか「汚らしい」とかなら、「しょうたれとる」と言います。
実は、淡路島の北と南でも方言が変わります。

兵庫県あるある

兵庫県には「宝塚歌劇団」や「甲子園球場」がありますが、意外と甲子園が大阪だと思っている人も多いらしいです。
あとは、運動会とかの掛け声、つまり号令のことですが、先生に指令を受けた子供たちは「や~っ!」と答えるように指導されます!
他の地域の人が知ったら「ダチョウ俱楽部」みたいだと思うかもしれませんが、これは本当の話なんです。
子供たちは、深く息を吸ってから…「や—-っ!!!」と叫びます。
他には、「日直」を「日番」といいます。
さらに、中学になると「日番」の当番が週変わりになるため「週番」というようになります!
とっておきのイベントがあって、小学校5年生になると4泊5日という長い時間をかけた「自然学校」というのがあります。
他の地域なら、1泊2日で「林間学校」とかではないですか?
この自然学校は、兵庫県独特の行事なんです。
公立学校では、中学2年生を対象に「トライやる・ウィーク」という職業体験が実施されています。
この期間も長く、1週間ですよ。
この職業体験は、最近になって他の地域でも見られるようになりましたが、兵庫県は、1995年に発生した阪神・淡路大震災や1997年の神戸児童連続殺傷事件がきっかけになって、生徒の心と教育の充実を図ることを目的に1998年から、この取組みが始まりました。

さいごに

こんなに文化や言葉が違う県は珍しいと思います。
ここまで違うと、やっぱり区別したくなるのも理解いただけましたでしょうか?
兵庫県民がなぜ「〇〇市出身」と言うのかが少しでも理解していただけると幸いです。
兵庫県の中でも神戸市というのが知名度が高く、隣接する明石市の人とかが東京などに旅行に行くと「神戸から来ました!」ということがよくありますが、見栄や嘘ではなく、その方が伝わりやすいと思っているからなのでお許しください。


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