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黒染め加工は自分でも出来る


上のようなフライパンを見たことがあると思うのですが、これって鉄なんです。
プロの料理人だとテフロン加工のフライパンではなくて、このようなフライパンを使っています。
鉄だとすぐに錆びるイメージがあるのですが、このフライパンはなかなか錆びません。
もちろん手入れも行う必要はあるのですが、普通の鉄って数時間放置するだけで錆びます。
あと、黒染めって見た目も黒くてなんだかカッコイイのが特徴です。

四三酸化鉄処理(四酸化三鉄)

鉄の表面に黒錆加工をしています。
一般的には黒染め(くろぞめ)とか言いますが、正確には『四三酸化鉄処理』と言います。
メッキをしても黒染めをしても多少錆びてしまうのですが、素鉄とは比べ物になりません。
参考記事:メッキ加工は自分でも出来る!
この黒染めは家庭で簡単にできますのでお試しください。

鉄の錆


鉄で錆と言えば、赤錆を思い浮かべると思います。
赤錆は浸食性があって、放置すると原型がなくなるほど朽果てます。
だから赤錆だけは避けたいのです。

赤錆とは
主に鉄が酸化されて生じる錆
化学式:Fe2O3・x H2O

黒染め(四酸化三鉄)は、黒錆とも言い、表面に付着したまま浸食性がない錆なんです。

黒錆とは
四酸化三鉄のこと。
化学式:Fe3O4

先に黒錆で錆びさせておけば、もう赤錆にはならないってことなんです。
見た目も悪くないので、結構多用されています。
ナイフとかに加工すると黒剣になりますよ!

黒染めの方法

用意するもの

・料理に使用する酢

・紅茶
選べるならセイロンティーがお勧め
効果は変わりますが、コーヒーや緑茶でもできます。

・容器
ペットボトルを切ったものやなんでも大丈夫です。
黒染めしたい対象物が収まるサイズを用意します。

作り方

紅茶のポリフェノールが肝になるため、出来るだけ濃い紅茶を作ります。
容器に紅茶と酢を入れます。

割合:紅茶:酢 8(7):2(3)

酢は酸化の促進に使用しているため、紅茶が多くなれば漬ける時間を延ばせば大丈夫です。
容器に、混ぜた液体を投入し、黒染めしたい対象物を漬け込みます。
黒染したくない部分は、液に触れないように注意してください。
最低90分以上放置します。
別に24時間ほど放置しても大丈夫ですよ。
長い方が酸化が促進されて真っ黒になってカッコいいし失敗しません。
化学反応で液は黒くなって、対象物の鉄からは気泡がでてきます。

黒染めのメカニズム

家庭で行う簡易的な方法なので、なにが起きているのか説明しておきます。
・水と酸素により生じた鉄(III)イオンの一部が、ポリフェノールから電子を受け取り鉄(II)イオンになる。
・ポリフェノール鉄が鉄の表面に付着して覆っている。
2つ書きましたが、どちらになっているか定かではありません、でもどちらであっても結果は表面が黒錆で覆われて赤錆が付かない結果となります。
ポリフェノールと鉄の化合物には水に溶けるものと溶けないものがあって、溶けないものが表面に付着していると考えられています。

さいごに

鉄はすぐに錆びるので、メッキをしたり黒染めをしたりすると良いです。
メッキも自分で出来るので、こちらも参考にしてください。
ナイフや調理器具だと黒染めの方がよいし、バイクの部品だったらメッキの方が綺麗だったりします。
用途に合わせて表面加工をしてみてください。
さいごに、これで黒染めすると良いですよって商品を紹介して終わります。


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