考え方

20℃ → 30℃ は1.5倍ではない理由



梅雨が終わって暑い夏になると、つい北海道が羨ましくなります。
北海道の夏の平均気温は 22.4℃
沖縄の夏の平均気温は 31.5℃
これを見て「沖縄の気温は北海道の1.5倍も高い!」なんて言う人がいます。
文系の人が聞いても違和感がないのかもしれないけど、理系の人がこれを聞くと「は?」っとなる場合があります。

絶対零度

これ以上低い温度は存在しないと言われている温度があります。
正確な温度の単位はケルビン「K」で表しますので、「絶対零度」は 0K となります。
普段よく見る単位はセルシウス「℃」ですが、この単位で表すと −273.15 °C となります。

セルシウス

「℃」は、18世紀にセルシウスという科学者が考案したもので、セルシウス(Celsius)の頭文字に由来します。
セルシウスは、水が1気圧で凍る温度のことを0℃と表し、その差で温度を表現しました。
なぜ氷を基準にしたのかは明確ではないですが、今でも使われているんだから感覚的にわかりやすいってことだったんですね。
ちなみにこの頃、まだ絶対零度の存在は知られていませんでした。

正しい表現

温度を正しく表すためには「K」(ケルビン)という単位を使用します。
数値が細かくなるとややこしいので丸めます。

20℃ → 293K
30℃ → 303K

30℃ ÷  20℃ = 1.5倍
303K ÷ 293K = 1.03倍

1.5倍 ではなく 1.03倍 というのが正しい表現だったんですね。
理系の人たちの集まる場所だと、本気で注意されることがあるんですよ(笑)

さいごに

セルシウスが考案した「℃」は、とっても使いやすいのですが基準が曖昧なところに設定されていたんです。
そのおかげで、私たちの生活には馴染みやすく使いやすくなっていました。
だから 293K と 303K って言われても「ものすごく暑い!」という感じはしませんよね。
私たちの生活で触れる温度はだいたい 300K(27℃)付近なので、無理して正しい単位である「K」を使うよりも、氷を基準とした「℃」を使うほうが、遥かに感覚的に使いやすいはずです。


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