考え方

月までおよそ38万km。身近な物が月まで到達する距離になる

月までおよそ38万km。身近な物が月まで到達する距離になる

普通紙を43回折る

紙を43回折ると、どれだけの厚みになると思いますか?
その厚みは、「国語辞典や少年ジャンプぐらいかなぁ」と思っているあなた、まだまだ想像力が足りません。
答えは、約70万km
単位は間違えていませんよ。
地球と月の距離はおよそ38万kmなので、月をはるかに超える厚みになります。

善:「なわけあるかぁ~

瀧 :「実際は物理的に折ることは出来ないから実現は不可能。でも理論上はそうなる。現実的には、7回ぐらいまでしか折れないと思います。」

善:「はぁ、10回ぐらいは簡単に折れるのとちゃうのか?」

瀧 :「いちいち、入ってくるね。じゃぁ、やってみ」

善:「ぬぁんやと~、10回ぐらいサクッっと折ってやるわぃ」

数分後

善:「ごめんなさい、7回も折れませんでした。もう許してください。」

瀧 :「普通のA4用紙やったら6回くらいが限界かな。」

善:「じゃ、A3やったら?」

瀧 :「やればわかるけど、それでも7回が限界。」

善:「じゃぁ・・・A0」

瀧 :「もう、それ以上はいいよ、それでも7回じゃないかな。」

日本で、最大サイズと言われる紙があります。
それは、1辺が8mありますが、それでも10回が限界だそうです。

紙が折れないのはなぜ?

紙を折るたびに、その厚みの2倍分だけ、折り曲げ部が伸びる必要があります。
紙がどこまで伸びるのか?を想像すれば、わかりやすいかもしれません。
当然、どこかに限界ポイントがあります。
紙の場合、伸びなければ破れます。
破れるポイントが限界となりますので、紙の大きさだけではカバーできない理由がここにあります。

善:「現実はもういい、壮大な夢を語ろうよ、仮に43回折れたら本当に、70万kmの厚みになるのか?」

瀧 :「簡単な計算で、すぐわかるよ」

計算値

紙は1回折ると、2枚分の厚さになります。
もう1回折ると、その2倍の4枚分の厚さになります。
さらに、もう1回折ると、8枚分の厚さになります。

瀧 :「善ちゃん、ここまでは大丈夫?」

善:「大丈夫。そこまでバカじゃぁないよ」

つまり、紙を折った回数分だけ 「2」 を積算(かけ算)し、その結果に、紙の厚さを積算すると、厚みが導き出せる。

実際にやってみる

一般的なコピー用紙の厚みは0.08mm
4回目 2x2x2x2=16枚分  16×0.08mm=1.28mm
5回目 2x2x2x2x2=32枚分  32×0.08mm=2.56mm
5回目の“2x2x2x2x2=32”とは、2の5乗のことです。
つまり、2(倍)の折る回数(乗)となり、その解に、紙の厚みを積算すればいい。
少し飛ばして、36回目を見てみます。

善:「少し?」

瀧 :「ここを書くと、ラリホーを唱えているのと一緒になるから寝落ちするよ」
※ラリホーとは、ドラクエに登場する呪文で、それを唱えられると、寝むるといったもの。

善:「その説明はいらんと思うよ」

2の36乗は、68719476736となり、0.08mmを積算すると・・・
5497558138.88mmとなり、およそ5500km になります。

地球一周が、およそ4万km

なんと、39回目で、紙の厚みが4万kmを超えることになり、地球一周できる距離になります。
この要領で、43回目を計算してみます。
2の43乗は、約8兆8000億となりました。
これに、紙の厚みの0.08mmを積算すると、703687kmとなりました。
およそ、70万km。

プチ情報

ここまでくれば、エクセルで実際に計算してみたい人もいるかもしれません。
べき乗を求める関数を紹介しておきます。
積算や絶対参照は知っていても、べき乗は知らないかもしれませんので。

=POWER(2,3)  ←エクセルの計算式にコピペしてください。

そのセルが 8 となれば、OKです。
2の部分は、べき乗したい倍数の入力
3の部分は、今回ですと、折る回数

善:「すっすごい!、これは、すごい。なんか俺、大変な秘密を知ってしまったようなワクワク感が出てきたわ、今度お客さんに自慢してみよっかなぁ」

瀧 :「お客さんが、この記事見ていたら失笑しかないな」

2つ気になるポイント

実は、これを考えるためには、あと2つ気になるポイントがあります。
算数が好きな人だけ読み進めてください。
1.その回数を折るためには、どれだけ大きな力が必要なのか?
2.その厚みを実現するためには、どれだけ大きい紙が必要なのか?
前半の記事は、紙の厚みだけに着目していました。
しかし、上記の疑問も確かめる必要があります。

善:「俺は、アニメ鑑賞しときます、バイなら」
※若い方のために説明しよう
「バイなら」とは、「バイバイ」と「さようなら」の組み合わせにより、できた言葉で、21世紀に流行っていた、言葉です。
当時、「バイなら」の返しに、「らないば」と言う者もいた。
21世紀となった今では、ほとんど使用する者はいない、まさに「死語」の王様です。

善:「その説明もいるのか?」

1.その回数を折るためには、どれだけ大きな力が必要なのか?

紙を折るには、そのたびに2倍の力をかけていかないと折れません。

梁(はり)の力学を参考

梁を曲げるときに、同じところまで曲げるのに必要な応力(ちから)は、厚みの3乗に比例します。
紙を折るということに、梁の力学を適応できると考えて進めます。
2回目の折り曲げでは、2(紙の厚み)の3乗で、8となり、1回目と比べると8倍の応力が必要となります。
3回目の折り曲げでは、4の3乗で、64倍
4回目の折り曲げでは、8の3乗で、512倍
5回目の折り曲げでは、16の3乗で、4096倍
8回目の折り曲げでは、およそ210万倍の応力が必要となります。
紙の厚みを計算するときもそうでしたが、元の応力が微小であっても、非常に大きな力が必要になってくるので、曲げる力の観点で考えても8回ほどになると限界ポイントではないでしょうか。

2.その厚みを実現するためには、どれだけ大きい紙が必要なのか?

紙を1回折ると、厚さは2倍になりますが、大きさは半分になります。
さらに2回折ると、厚みは4倍になりますが、大きさは4分の1になります。
つまり、ある程度の回数を折るためには、それなりの紙の大きさも必要なわけです。
これには、公式があります。

イギリスのブリトニー・ギャリヴァンさんが発見した公式です。
単純に公式に当てはめて計算してみます。
計算内容は省略します。
一応、書きかけましたが、びっくりするくらい退屈な文字列でびっくりです。
今回は、要約だけ書き残して終了とします。

この公式を元に計算した要約
地球一周の長さがある紙(4万km)でも25回が限界値となります。
最後まで、読んでいただきまして、ありがとうございました。


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