考え方

ガス給湯器は追いだき機能が無いタイプがおすすめ


ガス給湯器の価格

集合住宅だと16号あたりが主流のはず。
新しい集合住宅だと20号あたりが主流になっているかもしれません。
戸建て住宅の場合24号あたりが主流のイメージです。
16号だとギリギリ2か所同時使用が出来るレベル。
例えば16号サイズの給湯器の価格を見ると工事費込みで14万円あたりが相場です。
追いだき機能が付いたら22万円くらいの相場に一気に上昇します。
さて、そのイニシャルコスト(初期投資)はどれだけ幸福をもたらすのでしょうか!

浴槽温度を上げる場合

追いだき機能は、その名の通り浴槽にあるお湯を追って沸かす機能。
では追いだき機能が付いていなければ、浴槽の温度が下がったときどうするのでしょうか。
なんの問題もありません「高温給湯」機能を使えば浴槽の温度を上げることが可能なんです。
浴槽の温度が下がったとき、追いだき機能がある場合と無い場合でどんな違いがあるのでしょうか!

追いだき機能が無い場合

「高温給湯」機能を使います。
高温給湯では約93℃前後の熱湯を追加給湯します。
なので浴槽に人が浸かっている場合は、お湯の出口付近で火傷しないように注意する必要があります。
「追加」するのでお湯の量が増えますが浴槽温度が上昇します。
浴槽の温度が37℃だったとしても93℃ほどの熱湯を入れますので2,3℃ならすぐに上昇します。
お湯を捨てなくても溢れることはまずありません。
この時の高温給湯は普段の給湯と同じ高効率の熱交換器でお湯を作るので非常に効率がよい(約95%)作り方をしています。
水道代は余分に要りますが、水道代なんてガス代に比べたら無視できるほど安いので気にする必要がありません。
意識する必要があるのはガス代の方。
つまり、効率よくお湯を作ることが第一優先だったんです。

追いだき機能を使う場合

浴槽のお湯をポンプを使って給湯器内に引き混みます。
浴室のお湯は汚れているので上水菅とは別の管で回路を作る必要があります。
上水をお湯にする回路が高効率の熱交換器を占有していますので、浴槽回路は2次的な熱交換器でお湯の温度を上昇させることになります。
この2次的な熱交換は非常に効率が悪い(約65%)のが特徴。
なので水道代は不要ですが、ポンプを稼働させる電気代と低効率の熱交換器を利用しているため余分にガス代を消費します。

追いだき機能は雑菌に注意

浴槽のお湯を引き込むポンプは空気が入るとお湯を引っ張ることができません。
「エア噛み」といってポンプをいくら運転させても空回りするだけ。
このため呼び水といって、ポンプ内に水を送ってあげる必要があります。
なので浴槽回路を含むポンプ内は、常に浴槽の汚れた水で満たされていることになります。
浴槽の水を排水すれば給湯器の水もなくなるイメージがありますが、電磁弁で蓋をして次のポンプが正常に稼動するように水を貯めています。
このしくみから浴槽回路は使用後に手入れをしない限り雑菌まみれなのです!
せっかくの綺麗なお湯のお風呂が、追いだきしたとたん雑菌まみれになっているなんてショック!
こまめなお手入れが必要ですね。

追いだき機能は故障リスクが高い

通常、装備されていないポンプ・電磁弁・センサーなどの機械部品や電子部品が余分に装備されています。
機器は、シンプルなほど故障が少ないものですから故障するリスクはどうしても高くなります。
そして、雑菌のところで説明しましたがメンテナンスを怠れば浴槽回路はすぐに汚れの付着や雑菌の繁殖で詰まることにもありえます。

追いだき機能のまとめ

ユーザーから見ると一見効率が良さそうなイメージのある追いだき機能ですが、ガス機器の構造を知っている者であれば絶対に採用しない機能です。
私にはメリットと思えるところが思い当たらないのが追いだきの機能です。
メーカーとしてはユーザーの望む声が非常に強いために、しかたなくこの機能を持たせている背景があります。
大きな声では言えませんが小さな声では聞こえません。
はっきり言って追いだき機能はない方が良いと断言します。
追いだきに変わる便利が道具もあります、記事内に広告も貼っていますが「風呂バンス600」は特にお勧めできる追いだき商品です。
風呂バンス600なら雑菌の心配はなさそうです。
しかし、これはあくまでも私個人の勝手な見解ですから参考情報として捉えてください。
すでに追いだき機能が付いているなら浴槽回路の掃除はこまめに行うことをお勧めします。
追いだき機能がほしくて取り替えのときに追いだき機能付きに変更する人がいますがよく考えてほしいです。
取替えの時は追いだき機能なしを検討してください。


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