先に結論を書きますが演算と計算は似て非なるもの。
さて、私の説明でその違いが理解できるとうれしいのですが・・・
広辞苑で調べてみる
分からないことを調べるのであれば、まずは広辞苑です。
ネット時代になぜ広辞苑がいいのか?わかりにくい人もいるかもしれません。
私は昔から使い慣れていることもありますが、それだけではありません。
答えが、簡潔明瞭(かんけつめいりょう)でわかりやすいんです。
そりゃそうですよね、ありとあらゆる事を一冊にまとめているのですから、無駄に書いていたら信じられない情報量になります。
簡潔明瞭だからこそ本質に的を射ていると感じます。
さっそく広辞苑の内容を見てみましょう。
計算
「演算をして結果を求め出すこと。」
参考までにWikipediaなら、どのように説明しているか一度確認してみてください。
計算 ←クリックで、Wikipediaの「計算」が表示されます。
演算
「数式の示す通りに所要の数値を計算すること。」
演算と計算が酷似
ちょっと調べたら、酷似(こくじ)といいますか、類似(るいじ)といいますか、とにかく非常に似ています。
しかも「計算」の説明文には「演算」があり、「演算」の説明文には「計算」が書かれています。
なんだか「鶏(にわとり)が先か、卵(たまご)が先か」みたいになってきました。
素直に解釈すればするほど無限ループにはまります。
あれ?広辞苑は簡潔明瞭なのでは?
そう言われそうですがWikipediaなどで調べると、もっとわかりにくいはずですよ。
微妙に違う演算と計算
確かに混乱しそうですが、よーく考えると、やっぱり演算と計算は違います。
それでは、もうすこし紐解いてみましょう。
演算とは「数式の示す通りに所要の数値を計算すること。」でしたね。
これを細かく解釈すると、すでに数式が存在していることがわかります。
そして、その数式に従い、数値を当てはめて計算する行動となります。
つまり演算とは「数式に数値を入れ、計算する行為」と言えます。
計算とは「演算をして結果を求め出すこと。」でしたね。
これを細かく解釈すると、演算から結果(答え)を求めだすことだとわかります。
つまり計算とは「数式から計算した行為から、導き出された結果」と言えます。
まとめ
演算と計算は目的が同じであることがわかります。
「演算」は、数値を処理する経過」の「行為」そのものを言います。
「計算」は、演算により、導き出された「結果」を言います。
私の仕事でも演算という言葉がよく出ます。
例えば、こんな感じに
お客さん:「瀧 さん、その構造で強度を解析してもらえませんか?」
瀧 :「承知しました、今から演算すると100時間ほどかかりますが、リミットはいつまでですか?」みないな。
演算はハイスペックPCで解析などを行うときに使いますが、とにかく時間が掛かります。
だからスーパーコンピューターが必要になってくるんです。
いかがでしたでしょうか、ちょっとややこしい話になりましたが、この記事で素朴な疑問が解消されると幸いです。