習慣を身につけるというのは、とても難しいことですよね。
でも、この本を読めば、良い習慣を続けることができるようになるかもしれません。
良い習慣とは「毎日勉強する」とか「毎日運動する」などで「毎日タバコを吸う」などの悪い習慣のことではありません。
つまり、めんどくさいけど、やった方がいい習慣を身につける方法がこの本には書かれています。
1回だけやる
まず、毎日1回だけやること。
「たった1回で何が習慣?」だと思った人もいるかもしれませんが「毎日30分の筋トレをする!」と意気込んでおいて結局1回も出来ていない人は、とても多いのです。
例えば「2時間を勉強する!」と決めてしまうから、1分も勉強したくなくなるんです。
老子(ろうし)はこう言っている。
千里の道も一歩から
腹筋を続けたいなら、ジムに入会するのではなく、家で1日1回だけやってみること。
わざわざジムに行くだけでもハードルが高くなってしまい、結局ジムに行くのを辞めてしまうくらいなら、家でパジャマのまま1回だけ腹筋するほうが続きます。勉強なら1日1問だけやってみるとかですね。
「たった1回?」と思うかもしれないですが1回と0回では雲泥の差なんです。
どんなに大きな成功も、そこへ向かう最初の一歩があるわけで、そもそも初めから30分の筋トレなんて、登山の初心者がエベレストに上るようなものです。
最初は、バカバカしいと思うほど小さなステップから始めるのがコツ。
実際に、この著者も筋トレを続けられなかったけど、1日1回の腕立伏せから始めて、気付いたら1日30分の筋トレにまで発展したそうです。
これは、やってみればわかると思うのですが、1日1回ではだんだん物足りなくなってきて2回3回とやってしまいます。
5分だけ勉強しようと決めたのに、気が付いたら30分とか時間が経っていることって経験ないですか?
習慣のハードルは低い方がいい
習慣とは、歯磨きみたいに毎日続けられること。
でも、友達と遊んだり、旅行に行ったり、会社で忙しい日もあると思います。
どうしてもやる気にならない日だってあるはずですよね。
例えば、夜になってベッドで寝ようとしていた時、習慣にしていた筋トレが出来ていなかったことに気が付いたとしても、1回の腹筋のようにハードルが低ければ「やろうかな」って気になりますが、30分の筋トレが習慣だった場合、1回の腹筋もせずに寝てしまうでしょう。
それが習慣を辞めてしまうきっかけになるんです。
歯磨きとか、私たちが習慣にできるものは皆ハードルが低いもの。
そんな小さな習慣と同じで、まずは小さな目標を毎日クリアすること。
今日も課題をクリアしたと思って眠りにつくことが習慣を作るために非常に重要なんです。
小さな行動は、徐々に生活の一部になっていくから、最小限のことだけを毎日続けるのです。
習慣づくりにかかる日数は平均66日(約2ヵ月)
平均なので人によってかかる日数はもちろん違いますが、習慣になってしまえば逆にやらなければ気持ち悪くなります。
重要なことは、最小限のことを約2ヵ月間、毎日続けること。
モチベーションに頼ってはいけない
習慣にするにはモチベーションは無視すること。
モチベーションというのは感情のことで、モチベーションが高い時はみんな何か大きな目標を立てるものです。
テンションが上がってきたからといって「毎日1時間筋トレをする!」と決めても習慣にはできません。
モチベーションがうまく機能するのは、エネルギーがあり余っている時や大きな誘惑がないときだけ。
もし仕事で疲れていたり、友人から遊びの誘いがあったら「今日ぐらいいいや」ってなります。
それが普通の人間。
今日のモチベーションが明日も続くとは限りません。そんな不安定なものは信用できません
この本の著者も、10年間モチベーションを上げる方法に頼って失敗してきたそうです。
習慣の原動力はモチベーションではなく、わずかな意志の力。
意志とは、「これをしよう」という強いはっきりした意向
自分の意志が大事であって、モチベーションなんて必要ありません。
そもそも歯磨きをするためにモチベーションは必要ないでしょ?
といっても、この意志の力を下げるものも存在します。
・努力が必要な場合
・否定的な感情
・疲れ
・満腹
・困難
これらがあると意志は貫けませんが、1日1回の腹筋だけなら、意志の力がなくっても出来るとは思いませんか。
だから毎日1回だけやるというのは凄い効果があるんです。
脳の抵抗を減らす
なぜ人間が、めんどうな事を避けるのかというと、脳が変化に抵抗するように作られているからです。
何か新しいことを始めても、脳は「リスクがあるからやめろ」と命令をだすわけ。
昔は、新しいことをするというのは死を意味していたからだと言われていて、始めてフグを食べた人なんて絶対に死んでいます。
だから、脳は死なないために初めてのことは抵抗するのです。
その脳の抵抗を減らすために、最初はできるだけ小さな変化から始めてみるのです。
そして、最初の頃は脳にご褒美をあげるといいでしょう。
これをすることで、何かが得られるということがわかってないと、脳はやる気になりません。
だから、脳に行動した方が得だと思い込ませる必要があります。
ご褒美は、できるだけわかりやすい方がいいですよ。
勉強することで「いい大学に入れる」とか、運動して「モテる(モテるとは限らないけど)」とかいう報酬は遠すぎて実感しづらい。もっとわかりやすいご褒美をあげなければいけません。
例えば「勉強した同じ時間だけYouTubeが見られる」とか「散歩したら帰りにコンビニでお菓子を買うことができる」など。
最初のうちは、そういう風にわかりやすいご褒美を与えて脳に「この習慣をするのは得なのだ」と教え込ませるのがいいそうです。
そのうち、課題をクリアしていくこと自体が楽しくなってきて、脳はやること自体に満足感を得られるようになるから邪魔しなくなります。
そして、わかりやすいご褒美がなくても、その行動を続けられるようになるというわけ。
こういう風に、脳の構造からみても「1日1回だけやる」とか「ご褒美をあげる」ことはとても効果があるのです。
さいごに
今まで、何も続けられなかった人も、これらの方法を使って是非何かを成し遂げてほしいと思います。
はじめは人が習慣をつくり、それから習慣が人をつくる
これはイングランドの詩人ジョン・ドライデンの格言でした。
参考記事:1日1回、君は何を始める?
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