考え方

具体的にどのくらいの水分を失うと熱中症になるのか


必要な水分を数値化する

「熱中症にならないようにするために細目に水分を取りましょう。」
なんとなくわかるけど、私ならこのように漠然と言われても全くピンとこない。
なんでも数値にすると具体的でわかりやすいと思います。数値化してみて本当に必要な水分量を考えたいと思います。
この手の情報は、たくさんありますが、私なりに数値化して、わかりやすくして情報を発信してみたいと思います!

からだの約60%が水分

人間のからだの約60%が水分だと言われています。
ならば・・・
例えば、体重が60Kgの人の場合
60kg x 0.6(60%) = 36Kg
36Kg分が水分となりますので、およそ36リットル。
つまり、36リットルを維持すればよいことになります。
以後は60Kgをベースに話を進めます。
計算式も入れておきますので、自分の体重を当てはめて数値を確認してみてください。

1日に排出される水分の量

排尿と排便で体重の2.7%の水分が排出されます。
60Kg(体重) x 0.027(2.7%) = 1.6リットル
呼吸と汗で体重の1.5%の水分が排出されます。
60Kg(体重) x 0.015(1.5%) = 0.9リットル
合計 2.5リットル
※夏場など汗の量が非常に多くなる時は、その分は考慮する必要があります。

1日に必要な水分の摂取量

排出される水分ぐらいの水を摂取する必要があります。
体内で作られる水は0.5%
60Kg(体重) x 0.005(0.5%) = 0.3リットル
食事 0.8リットル
飲み水 1.4リットル
合計 2.5リットル
※夏場で、余分に汗が出てしまった時は、その分を考慮する必要があります。
※食事と飲み水の割合は参考値

のどの渇きは手遅れ

「水分の摂取量なんて、いちいち管理できない!」
「のどが渇けば、水分を補給すればいいのでは?」
このような声が聞こえてきそうですが、量まで管理する必要はありませんが日中は500mLのお茶やスポーツドリンクを2本ぐらい飲むなど決めておけば良いと思います。
これは最低限必要な量であって、余分に汗を出した時や夏場などはその分を考慮する必要があります。
また、のどが渇く症状はとても危険なサイン。
のどが渇くのは、身体の5%ぐらいの水分を失っている可能性があります。すでに脱水症状になっています。
脱水症状は熱中症の初期症状だから注意が必要です。
ですので喉が渇いたらすぐに水分を補給する必要があります。
このとき一気に飲みほすのではなく数回に分けて飲むようにします。
こんな時はポカリスエットやアクエリアスなどの塩分(塩化ナトリウム)の入った飲み物が良いでしょう。

のどが渇いた = 脱水症状

となりますので、のどが渇く前に水分補給をしないといけません。

水分が減るとどうなるのか

5%失うと・・・
のどが渇き、脱水症状や熱中症などの症状が現れます。
5%ということは
60Kg x 0.05(5%) = 3Kg(3リットル)
元々36リットルあった水分が33リットルになってしまうってことです。
まったく水分を摂取していない事は考えにくいですので余分に汗を出した時は要注意。
これ以上にならないように、ここをレッドソーンだと認識するべきです。
10%失うと・・・
筋肉の痙攣(けいれん)、循環不全などがおこります。
10%ということは
60Kg x 0.1(10%) = 6Kg(6リットル)
元々36リットルあった水分が30リットルになってしまうってことです。
この状態になると自力で動くことが困難になり、周りに人がいない場合は非常に危機的な状況となってしまいます。
夏の屋外での作業ですと、5リットルぐらいはすぐに汗で出てしまうので「あっ」っと言う間。
お盆のころに、墓掃除などで毎年命を失っているお年寄りがいるのはうなづけます。
20%失うと・・・
死にます。
20%ということは
60Kg x 0.2(20%) = 12Kg(12リットル)
元々36リットルあった水分が24リットルになってしまうってことです。
いきなり、20%までいくことはなく10%を超えると自力で動けなくなり、そのまま脱水し続けて死に至る場合があります。
みなさんの印象はどうでしたか?
「たったそれだけで!」って思った人もいるのではないでしょうか。

確認実験

条件

2017年8月5日 気温 35度
直射日光は避けましたが照り返しがある状況
14時から愛車のスーパーカブのリアタイヤ交換、ドリブンスプロケ交換、リアブレーキシュー交換、フロントスプロケ交換、フロントブレーキシュー交換を行いました。

結果

ベアリングなどの消耗品の確認や洗浄も行っていたので思った以上に時間が経過しました。
終了時間は18時ごろだったので4時間の屋外作業。
今回は、確認実験のため水補給なしで作業しました。
危険ですので作業開始前に意識して飲みたくもない水を1リットル飲みました。
体重を計測すると61Kg(服を着た状態)
作業後、同じ条件で体重を測定すると59Kgでした。
わたしの体重計は信頼性に欠けるので正確ではありませんが約2リットルの汗を出したことになります。
ということは・・・
約3%の水分がなくなっています。
2リットル ÷ 61Kg = 0.03(3%)
計算上、脱水症状の一歩手前ですが体感的には完全にアウト。
ちょっとやりすぎました。
実はチェーン交換、オイル交換、エアーエレメント交換、キャブレター洗浄、点火プラブ交換も予定していたのですが、体調が悪化してきたので断念しています。
私が調べた文献よりも、実際はもっと早い段階で脱水症状が起きると考えられます。
先ほど、一気に飲んではいけませんと書きましたが、私は耐えられず一気に500mLのペットボトルを飲んでしまいました。(-_-;)
それからは、涼みながら清水苺のかき氷を食べてゆっくりと水分補給をとりました。
※清水いちごとは・・・兵庫県明石市でしか食べることが出来ないレアないちご。
その後は1時の就寝までヘロヘロ状態で食事ものどを通りませんでした。
みなさんも熱中症には十分に気を付けてくださいね。

ビールはマイナスの水分補給

のどが渇いた時のビールは特別においしく感じることでしょう。
のどが渇いていたら、なにを飲んでもおいしく感じます。
ビールを飲めば身体の水分は減ります。
飲めば飲むほど減ります。
アルコールには利尿作用があるため通常よりも尿の量を増やしてしまうからです。
どのくらい減るのか?
飲んだ量の10%の水分がなくなります。
350mlを2本飲めば700mlですので70mlの水分がなくなることになります。
ですからビールを飲んだ後は意識して飲んだ量の10%の水を飲んでおくようにしましょう。
間違っても、ビールを飲んで水分補給したつもりにはならないようにしてください。

あと2杯水を飲む

入浴中はコップ1杯分の汗がでます。
就寝中もコップ1杯分の汗がでます。
ですので、お風呂あがりと、朝起きたときには、コップ1杯の水を飲むことが望ましいです。
特に夏は、この習慣を徹底したほうがよいと思います。

夏に体重が落ちるのは水分が減るから

夏は痩せやすいと思われがちですが、確かに水分が減る傾向にあるので体重の数値は減ります。
しかし、これは水分が減っているだけであって痩せているわけではありません。
しかも、減っている水分は必要な水分量ですから戻す必要があります。
夏は暑く体内で熱を作る必要がないため脂肪が燃焼されることがありません。
実は冬の方がやせる環境としては整っています。


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