耳掃除
一般的に掃除はいいこと。
さらに耳掃除は、なんといっても気持ちがいい。
でも、耳掃除に関して言えば、しないほうが良いとの見解があります。
善:「おまぇなぁ、俺の至福の時間を奪うなよなぁ」
しず:「すごく、わかる。おれだって、おなじ気持」
善:「おれは、絶対にやめへんぞぉ」
しず:「それでもいいと思うよ。まぁ一応最後まで読んでみて」
綿棒
1923年、アメリカの女性が、脱脂綿を爪楊枝に巻き付けて、耳掃除しているのを見て商品化されました。
当時は、「Baby Gays」と名付けられていました。
1926年、「Q-tips Baby Gays」と改名されました。
数年後、「Baby Gays」が名称から外されました。
善:「いやいや、当初の文字無くなっているやないか!」
Q-tips はアメリカとカナダでは綿棒の代表的なブランドとなり、ホッチキスやサランラップと同じように、代名詞ともなっています。
Q-tips社からのアドバイス
自社の綿棒を使用する方法として、耳の中に入れるのは良くないと公表しています。
あくまでも、「外耳周辺のみに使用すること」と表示しています。
つまり、「耳の中には使用しないでほしい」と、言っています。
綿棒で、最も有名なQ-tips社ですら、外耳道に綿棒を入れることを推奨していません。
私の経験
私は昔、よく耳鼻科のお世話になっていました。
病歴
内耳炎 1回
中耳炎 20回以上
(17回目ぐらいから、数がわからなくなりました。)
外耳炎 2回
最後に経験したのが、外耳炎で、それは今から25年前のこと。
耳かきの回数を極限まで減らしてから耳鼻科に行く機会がなくなりました。
中耳炎を繰り返しているときは、恒例行事のようになっていましたので、当時は、さほど気にしていませんでした。
2週間ほどですぐに治りますし、治療も慣れっこでしたので、苦になりませんでした。
しかし、今まで、何度も経験して慣れっこだったはずの中耳炎でしたが、そんなレベルをはるかに超越したレベル(死ぬ寸前)の激痛が左耳に襲いかかってきました。
それは、激痛を通り越して、意識レベルが低下する非常事態。
強烈なめまいと吐き気が伴い、左耳に10kgぐらいの錘がぶら下がっているような感覚になり、頭が完全に左に傾いていました。
いつも、通っている耳鼻科の先生も、その状況をみて、慌てていたのをはっきりと覚えています。
生死をさまよう治療の末、無事に生還することができたのですが、この時の病名が「内耳炎」。
この時から、私の左耳は極端に聴力が落ちています。
これが、完治してから、耳鼻科の先生と、はじめてじっくりと時間をかけて話をする機会が訪れました。
先生:「あなたが、いつも中耳炎になるのは耳掃除が原因ですよ。」
「今回の治療のなかで、耳の奥に固まっていた大きな耳垢は取り除きました。今後は耳掃除を一切しないでください!」
しず:「一切ですか?そんなのは無理ですよ、だっていつも耳掃除をしたら、ごっそりとなにかがとれるもん!放置してたいら、そのうち、耳の穴が塞がるよ」
先生:「それはない。でも、耳掃除を続けるなら、また内耳炎になるかもよ。」
しず;「ひぇ~、それはいや。」
先生:「なら、やめることね。」
しず:「内耳炎にならなくても、他の病気になることはないの?」
先生:「ストレスで他の病気になるかもね。でも、耳垢が原因で病気になることは絶対にないよ。」
しず:「でも、やめる自信がありません。」
先生:「じゃぁ、ゼロではなく、1週間に1回にしてみてはどうか?」
しず:「考えます・・・」
大好きだった耳掃除
思い返せば、耳掃除はとても大好きで、一日に何回もやっていました。
内耳炎を経験してからは、二度と内耳炎になりたくないとの思いで、月に1回のペースにしました。
※ちなみに、Q-tips社のアドバイスに従い、外耳周辺は毎日掃除していますよ。
意外にも、やめてしまえば、なんとかなるものです。
今では特にストレスも感じません。
外耳道を掃除することを我慢していた代わりに、外耳周辺をずっと掃除していたので、今度は外耳炎になりました。
実は、外耳炎にはならないぁって思っていましたが、ここにきて外耳炎を経験しました。
やっぱり、耳掃除ってよくないんだって、改めて思いました。
耳垢の役割
耳垢は、「みみあか」ではなく、「じこう」といいます。
耳垢は、耳の保護のために必要なもので、外耳道を清潔に保つことができるそう。
耳垢があることで、ほこりや菌から鼓膜を守っている。
なんと、耳垢には、抗菌性もありました。
さらに、外耳道の表面を潤して、保湿もしている。
使命を果たした、耳垢はウィルスや細菌を蓄えた状態で存在しています。
古い耳垢はどうする
あえて、取り除く必要はありません。
話をしたり、ご飯を食べたりすることで、あごが動きます。
このあごの動きが、耳垢の推進力になり、不要になった耳垢は自動的に耳の外に運ばれるしくみになっています。
しかし、自分で耳掃除をしてしまった場合、一部の耳垢が自浄作用のない奥のエリアに移動してしまいます。
このエリアに移動した耳垢は、自分でも取れないし、自動でも運ばれませんので要注意。
だから、どうしても我慢できずに指でほじるようになったら、竹でできた日本製の耳かきで、奥に押し込まないように、慎重に行えばいいんだと思います。
善:「ふーん、じゃぁ、綿棒で耳掃除するのだけは、やめるわ。」
しず:「家にある綿棒はどうするの?」
善:「エアコンのクリーニング用に使うわ、それから、抗菌に優れている銅で耳かきを作るわ」
しず:「製品化して売る?」
善:「材料は、いっぱいあるしなぁ、それいいね!」
しず:「あなたは、ほんとーに、ポジティブ」
善:「じゃ、さっそく試作するわ」
しず:「試作品が完成したら、ブログに乗せるから報告してね」
善:「あいよ」
本当に、ずっとなにもしなかったら、恐ろしいほどの耳垢が顔を出すことがあります。
だから、エチケットとして、少しは気にしていないといけません。
それと、外耳周辺は毎日掃除してください。