方法、手法

教科書にはない機構設計ノウハウ コスト編

教科書にはない機構設計ノウハウ コスト編

コスト(原価)を下げる設計

設計者は、モノづくりの観点を考慮しないで設計すると、大幅に原価が増えることになります。

原価が増えれば、売価も上がってしまう。

価値以上に売価が上がれば、誰も買ってくれません。

コスト(原価)は、重要な要素になりますので、設計者なら絶対に意識しておく必要があります。

モノづくりを考慮しない設計をすると、どのようにコスト(原価)が増えるのでしょうか?

 

例えば、100の長さを公差±0.03で作成する図面を書きます。

設計者は、図面で書くだけなので問題ありませんが実際問題、作れるのか?ってことになります。

答えは、作れます。

しかし、同時にたくさんの不良品も作られます。

だって、100分の6しか許容がないので、機械の誤差範囲を考えれば、狙える範囲ではありません。

ですから、不良率は90%ぐらいになってしまう。

つまり、10個 作成して、やっと1個納品できるレベルの製品が完成となるわけです。

この製品を、10個発注するとします。

不良率が90%あるとすると、100個つくって、やっと10個の部品が完成となります。

なら、90個はどうするのか?

破棄です。

ただ破棄されるのではなく、製品の材料費などに含まれます。

つまりコストアップです。

 

製品の原価を見てみる

材料費:100円/個

加工費:100円/個

 

10個作成するために使用する材料費用

100円 x 100個 = 1万円

 

10個作成するために使用する加工費用

100円 x 100個 = 1万円

合計 2万円

 

本来なら、運搬費や管理費などの諸経費がありますが、便宜上なくしています。

この場合、1個の製品単価は2千円となります。

それなら、もっと精密な加工ができる工場に依頼すればいい?と思いますか。

工場の加工精度は、ほとんど変わりませんので無駄。

失敗するのは加工者の責任だから、ロスする分を請求するのはおかしい!

そんなことを言うと、作ってくれる工場は、まずありません。

そんな受注を受けているとすぐに、工場が経営破たんしてしまいます。

 

モノづくりの精度を知る

設計者は、モノづくりの精度を知っておくことが必要。

どうやって?

基本的なノウハウはありますが、加工業者に直接聞くのが一番確実。

例えば、加工業者が、「100の公差を±0.5にしてくれたら、不良率は0.01%になります。」と言えば、この公差なら問題なく作れますって言っているようなもの。

これは、ほぼ失敗しないってことです。

それは、機械の精度の範囲で十分狙える範囲であって、この公差で不良が出ると言うことは、加工者のミスなので、材料費にはカウントされないってことです。

これで、図面を書けば、200円/個で部品が作れることになります。

もちろん、加工業者によって多少のバラツキはありますが、そんなに大きく変わることはありません。

 

 

 

 

設計ノウハウを蓄積する

このように、加工業者からの情報は、設計において非常に重要な情報となります。

もちろん、教科書には載らないし、本にも書いていません。

これらの情報は、貴重なノウハウとなりますので、自分の設計ノートを作って、蓄積していくことで、いちいち加工業者に聞かなくても設計できるようになります。

ただ、加工する機械の精度も日々向上していたりしますので、定期的に情報は入手してノートを更新させておく必要もありそう。

 

 

 

そんなに公差を大きく許容出来ない!

公差を大きく許容すると言うことは、それだけのバラツキがあっても、問題なく製品として成立する設計を行う必要があります。

設計者からすると、出来るだけ精密に作ってほしいところですが、現実はそう簡単には理想通りにモノづくりできません。

次回は、この公差をどのように意識するのか?をテーマに記事にしています。

教科書にはない機構設計ノウハウ 公差解析編

 

 

 

 

follow us in feedly

ブログ記事を応援してくれる方はポチッっと下のボタンを押してね
人気ブログランキング

そして、この記事をツイッター投稿してくれるなら下のボタンを押してね

 

関連記事

  1. 方法、手法

    家庭用コンセントのお話

    意外に知らない人が多いのですが、電位がゼロの大きい方の穴は、大地にもつ…

  2. 方法、手法

    黒くなったバナナと白菜(ハクサイ)の黒い斑点を救済せよ!

    食材が食卓に並ぶまでの期間には、多くのストレスを受けながら、それに耐え…

  3. 方法、手法

    腕時計の洗浄方法

    腕時計の洗浄に関しての、私のいちおしは、「ポリデント」です。時間と費用…

  4. 方法、手法

    加工硬化とは

    しず:「エアコンの配管(銅パイプ)も暖房運転 / 冷房運転の運転停止で…

  5. 方法、手法

    Excelでよく見るエラーと便利なSUBSTITUTE関数の紹介

    エクセルを使っている時に、もっとも多いエラーをピックアップしてみました…

  6. 方法、手法

    夏の炎天下で車内温度を素早く下げるには?

    後部座席に人が乗っていない場合は、風量を弱にしているほうが良く冷えます…

A language is translated.

笑える記事

役に立つ記事

気になる記事

スポンサードリンク

応援していただける方はポチッと!

follow us in feedly
  1. メモ

    このHP立ち上げるまでの備忘録
  2. 方法、手法

    電車で痴漢の犯人に疑われたときに覚えておくこと!
  3. 考え方

    ヤクルトを1ダース全部、一気飲みする?
  4. 考え方

    聞き流すだけで英語が話せるわけがない理由
  5. 方法、手法

    【悪用禁止】嘘(ウソ)を見抜く方法
PAGE TOP
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。