考え方

満場一致こそ疑うべき理由

満場一致こそ疑うべき理由

多数決と言うのは、少数派の意見をなかったことにしてしまうような気がして私は好きではありません。
とは言え満場一致になった時、それはそれで誤った選択をしてしまう可能性があるという話です。

満場一致の落とし穴

なかなか珍しいケースとして満場一致というのがあります。
満場一致というのは、みんなが賛成しているんだから一番いい結果のように思えますよね。
でも、極端に満場一致に近づいた場合、逆にその意見の信頼性を疑う必要があると言うことなんです。
例えば、ある強盗事件が発生したとして容疑者が5名が集められたとします。
警察は、この容疑者の中から犯人を探し出すため、犯人を見たという目撃者を探したところ、10人の目撃者を集めることに成功しました。
目撃者全員に、実際に容疑者たちの顔を確認してもらい、誰が犯人かを指名してもらった。

10人のうち6人が同じ人を指名していて、他の目撃者の意見がバラバラだったとします。すると、この6人から指名された容疑者が最も犯人である可能性が高いとうことになります。
これが多数決の原理。
でも、目撃者全員が同じ人を指名した場合、少し気を付けないといけなせん。
まさに満場一致の場合ですね。
多数決の際、全体の意見の一致が100%に近づくにつれ、逆に信頼性が下がると言う研究結果があります。
目撃者全員が同じ人を指名しているのに信頼性がないとはどういうことか?

答えが明らかな場合は別

レモンが5個、スイカが1個あったとして、この中でスイカはどれですか?なんて質問をすれば、全ての人がスイカを指名すると思います。
どんな条件になっても満場一致になる条件は問題ありません。

信頼性が下がる理由

多数決で1つの意見に100%投票されるとうい状況が、おかしな状況と言えるんです。
100人の人が同時にコイントスを行った場合、全員のコインが表だったとしたらどうでしょう。

コイントスとは、硬貨を投げて表か裏のどちらが出るかを観察する行為。

コインには表と裏があり、、表が出る確率は50%なので全員(100%)が表となった場合、何かがおかしいと言う話です。
この場合、コインに細工がしてあったり、何かの理由があると考える方が自然。
今回の目撃者の証言の場合、コイントスとは違うように思うかもしれませんが、目撃者がどんなに自信を持っていたとしても、目撃者のうち約半数は間違った容疑者を指名することが過去の実績で明らかになっています。
私も意外に思ったのですが、意外と人間って間違えてしまうようなんです。
つまり、目撃者たちは、どんなに自信があったとしても、約半数の人は誤った容疑者を選んでしまうのが自然な結果だったんです。
そのため、目撃者の10人全員の意見が一致している状況と言うのは、おかしい状況だと考える必要があります。

バイアス

バイアスとは、先入観や偏見のこと。
確証バイアスと呼ばれるものがあるのでテストしてみましょう。

2 4 8

この3つの数字は、ある規則によって並べられています。
さて、その規則とは何でしょう?
回答者は、数字を3つ並べて、その数列が同じ規則性を持っているかどうかを質問することができるとする。
質問回数は無限大で、思う存分調べてから回答してもよいというもの。

善:「えっ!俺がやるの?」
瀧:「善ちゃんには無理かもしれないけど…試してみる?」
善:「いや…数が倍になってるだけちゃうんか?」
瀧:「善ちゃんの思う規則性を確認したければ、数字を3つ並べて、何回でも質問していいよ。」
善:「 3 6 12 」
瀧:「それは答えの規則と同じやねぇ」
善:「 5 10 20 」
瀧:「それも答えの規則と同じやねぇ」
善:「やっぱり俺の想像通りやん!」
瀧:「それが答えか?」
善:「あぁ、右に進むにつれ数が倍になる!」
瀧:「はい不正解!残念!バ-カ!キチガイ!」
善:「おまえなぁ…言い過ぎや!答えなんやねん!」

せっかく善ちゃんに回答してもらいましたが、答えは間違っていました。
答えの規則:「数字が1つ前の数字よりも大きい」
つまり、左から右に行きく従って、数が大きくなっていればいいってこと。
引っ掛けクイズと思った人は確証バイアスが働いていたということです。
自分の中で、ある程度の予測が立った後というのは、自分に都合のいい情報ばかり集めて、先入観を強めてしまうことがあります。
先ほどの善ちゃんは、数が倍になっていく、という予想を勝手に立てて、予想に都合のいい質問しかしませんでした。
もしも予測した規則に従わない別の数列を調べていれば、その予想が違うことにすぐ気づくはずだったんです。
クイズというからには、それなりに難しい問題だと言う先入観もあっての結果でしょう。
このような状態をバイアスがかかった状態といいます。

先入観からのバイアス


見た目や性格、話し方といった面で、5人の容疑者で一人だけ見た目が強面(こわもて)で、ガラの悪い人だったとします。
こんなときバイアスがかかってしまって、先入観で目撃した人とは違う人を指名してしまうことがあります。
そして、全員がその人を指名してしまうという可能性が出てきます。
すると、この多数決においては、他に犯人がいたとしても、先入観によるバイアスがかかった状態になって、間違えた結果を生んでしまうこともあるようです。
なので、満場一致になったとき、バイアスの影響を考える必要があるわけです。

系統誤差

系統誤差とは、偶然ではなく測定結果に一定方向の誤差が出てしまうこと。
実際にあった事件の例だと「ハイルブロンの怪人」というのがあります。
1993年から2008年にかけて、ヨーロッパ各地で起きた殺人事件を含む40件もの事件で、同一人物のDNAが検出された事件がありました。
警察は、国際的な連続殺人事件として捜査し、DNAの持ち主をハイルブロンの怪人と名付けて、30万ユーロの懸賞金をかけました。
この事件は、全ヨーロッパ規模の事件となっていき、2009年には州を挙げて捜査するようになりました。
でも、それ以降、明らかにつじつまの合わない事例が続出するようになりました。
全く関係のない箇所、犯人が触っているはずもない場所からも、そのDNAが検出されることが分かりました。
不思議に思った捜査当局が改めて調べ直した結果、捜査に使用していた綿棒全てに、納入業者の従業員のDNAが付着していたことが判明した。
実際にはハイルブロンの怪人なんて存在せず、全部勘違いだったことがわかりました。
こんなふうに、測定方法に問題があって、結果が一定方向への変わることを系統誤差といいます。
多数決の際に、満場一致になった時にも系統誤差を疑う必要がある。

例えば選挙で、インターネット投票や機械集計が行わるとします。
この投票で、その全ての票が1人に集中してしまった場合、系統誤差を疑う必要があるわけです。
ネット投票の仕組みに欠陥があったり、機械集計がうまく機能しなかったりすることもあるってことなんです。

さいごに

大多数の人が同じ意見であることによって、他の人も同じ意見を選んでしまうという同調圧力というのもあります。
裏で何かを仕組まれているような可能性は否定できません。
意見が一致するほど正しいと思われがちですが、一概にはそうも言えないってことがあります。
満場一致の場合には、そのシステムや構造に欠陥がないか、何か1つを目立たせてしまうような要因がないかを、よく考える必要があります。
参考記事:その多数決、ちょっと待った!


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